EARPHONES & HEADPHONES

‘Simple and satisfying’

Sorry, AirPods lovers. Wired headphones are better.”

—Washington post

Nakamichi Kamakura(coming soon)
「人間の耳は20Hzから20,000Hzまでしか聴こえない」デジタルサウンドの夜明けの時代1982年。CDの発明時に、人間の可聴帯域はこう定義されました。その後20世紀末に開発されたBluetoothの周波数特性も同じく定義されました。
この帯域範囲でデジタルサウンドデバイスや音楽コンテンツが広く普及しています。公共電波の帯域や、楽曲をストレージする領域は有限なのでBluetoothの限られた帯域定義は必要でした。一方、私たちは本来存在するはずの20Hz以下の海なりの様な超重低域や20KHz以上の楽器の倍音を、多くの音楽でスマホから耳にすることはなくなりました。
もちろん周波数特性が音楽機器再生性能の全てではありません。大多数の音楽で可聴帯域外の音を使わなくても素敵な音楽を作れます。イヤホンやヘッドホンにおいても範囲の中で緻密に微細に音を作る事は可能です。優れた音質設計のワイヤレスイヤホンやヘッドホンはたくさんあります。また音質だけが性能の全てではありません。有線イヤホンのケーブルは、朝ランやジムでのエクセサイズ、通勤で混んだ電車の中では大変厄介な存在です。
可聴帯域の外側にある音は自然界に多く存在します。風による木々のざわめき。昆虫の羽音は200kHzを超えます。風の強い日の砂浜の砂の擦れる音。大波の時にサーフィンで感じる大量の海水の動きで作られる重低音。これらの自然音は肌や鼓膜近くの皮膚を通し、脳内に伝えられ、リラックスや感動の効果を生成するという学術論文も在ります。
可聴帯域外の音楽体験はライブでの「生音」で可能です。パッケージ化されたものではアナログレコードがあります。レコードはデジタル音源をレコード盤にパッケージさせたものであっても、レコード針の物理振動が倍音成分を生成し可聴帯域外の音を作るとされています。楽器ではエレキギターを含む全てのアコースティックな楽器やアナログのシンセサイザーで可能です。
音楽家はミリ単位のディレイの遅延や、数10KHの場所に隠された金属打楽器の倍音、精緻に配置された楽器群の位置、マイクと発音するアンプエンクロージャーの距離への意識等、血の滲む様な「努力」を伴う音楽制作をしています。またアナログレコードに限って演奏するDJの中にはスピーカーのエンクロージャーの角度で音楽を立体化することに注力されている方もいます。
「努力」の成果物は音楽の可視化です。そこに「在る」「居る」という聴き手の感覚。音楽家がサウンドデバイスを通し、時間と空間を超えて聴き手の近くに存在出来るという愛おしいOUTCOME。私たちとの作るイヤホンやヘッドホンはワイヤレスではなく、有線を選択することにしました。製品は日本で一から生産されているものと中国で生産され日本でひとつひとつチューニングされているものがあります。
GRIT GROOVE TC-1 plus(coming soon)