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近年「音楽本来の感動を呼び起こすために必要な要素がデジタルサウンドから抜け落ちている」という脳科学の学術論文が発表されました。デジタルという手段が音楽を伝える手段として「足りない要素」を持っていることを示唆する文献でした。
デジタルサウンドとアナログレコードの音の違いはは周波数特性にあります。音楽は低音から高音まで広帯域の音で構成されていますが、その周波数は20Hz程度から、楽器や人の声によっては100Hzから時には200kHzの超高帯域まであります。アナログレコードには50kHzを超える高音が刻まれています。5Hzの様な聞き取れないような重低音が含まれています。70年代のイギリスのロックバンドLED ZEPPELINのアナログレコードは総じて高額でレコードショップで販売されていますが、Apple MusicやSpotifyで聴く1stや2ndアルバムでは再生出来ない重厚なJohn Bohnamのドラムプレイが聴けます。
ストリーミングやCDの高音は22.05kHzまでしか記録されていません。そもそも人間の可聴域は20kHz程度であり、この帯域カバーで十分とされています。人間の耳には聞こえない高音域を刻んだとしても、意味は無いでしょう?というデジタルならではの割り切り方が「コンパクトディスク」の開発当時にCDの開発企業によってなされたのです。

この基準で、何10年間も音楽はデジタルデータで記録や配信をされて来ましたが、この学術論文では、聞こえないと思われていた20KHz以上の高域に、音楽の印象を伝える「隠し味」成分とも言える重要な情報が隠されていると発表されました。この脳科学の学術論文は「Inaudible High-Frequency Sounds Affect Brain Activity: Hypersonic Effect」
筆頭著者は、日本人の大橋武志氏。科学者でありながら、山城正治という音楽家としての顔も持つ方でもあります。
この論文は「音楽に感動した」という感覚は脳の働きに対し、原音をデジタル信号にする段階で、生音から脳を活性化させる力を持った有効な成分「隠し味のスパイス」が削ぎ落とされているとしています。
耳に聞こえる可聴域の成分は同じでも、耳に聞こえない超高音域が含まれていると、透明感溢れる新鮮で気持ちの良い音に聞こえるとされています。

上の写真はTANNOYブランドで発売されているPRISTAGE GR SUPER TWEETERです。20KHzをはるかに超える100KHzの音を再生します。この製品は「迫真の高解像度、圧倒的な緻密さで演奏の臨場感(プレゼンス)を高めるスーパーツイーターとしてメインスピーカーの超高域再生能力を拡張させ、ハイレゾリューション・フォーマットに対応するのみならず、低域ソースの周波数スペクトラムに含まれる数オクターブ上の倍音も正確に再現し、より引き締まった低域再生を可能に。楽器、ボーカルの本来の姿を浮き彫りにする奥行き感、空気感を再現し、CDやアナログ再生においてもその真価を発揮します。」と製品ホームページでは語られています。実際この製品をこの文章を書いている私はメーカーの人間として販売していましたが、注文が世界中から殺到中。全く生産が追いついていません。
超高音域の脳への影響は、音楽だけでなく、熱帯雨林などの自然界の環境音でも確認することができます。可聴域に加えてさまざまな高域を含み、人間の脳に健全な喜びを与えていることが事実として挙げられています。
木々のこすれる音、水の音、風の音、鳥、動物・・・様々な音が混在する中、200kHzあたりで発生する高周波の多くは昆虫であることが知られています。また砂漠でも砂が擦れ合う音でこの帯域の超高周波が作られていることがわかって来ました。

我々は鼓膜から20Hzから20KHzの可聴域を耳で「聴いて」いるわけですが、鼓膜で聴き取れない可聴域外の20KHz以上の超高音域をどうやって脳に入力しているのでしょう。これは「耳」というより「人間の体表」「皮膚」によるものらしいのです。

可聴域の音は耳から聴覚として認識され、超高域は体表から情報を受け取り、脳に送られる。お気に入りのイヤホン/ヘッドホンではなくスピーカーで好きな音楽を聴くとき、鼓膜では聞こえない超高周波成分を受け取ると、音楽からの感動が大きく違ってきます。
身体から直接浴びる音の楽しみ方によって、理性を超えた本能的な多幸感や「ナチュラルハイ」のような現象が大きく加速されます。皆さんも経験があると思います。そう「ライブ」です。

今は皮膚のどの部分が音の受容体であるかは明らかになっていませんし、また体表にどのようなメカニズムがあるかはわかりませんが、さまざまな分野の研究者が関心を寄せていると言われています。
資生堂の研究では、マウスの皮膚に高周波音を当てると、皮膚の防御機能が高まる(皮膚を守るための分泌が促進される)ことが発見され、すでに皮膚科学の専門学術誌で報告されているそうです。音楽を聴かせることで傷を治すというようなSFの世界に近いものですね
ここに心理学的な実験結果があります。デジタル世代の若者に、アナログレコードやCDを聴かせ そのときの脳波を測定すると、高域を含むアナログレコードの音を聴いたときにα波が出て、脳の状態としてより心地よい反応を示すのです。
ところが、同じ若者達に「どの音が好きですか」と聞くと、「デジタルストリーミングの音が好きです」と答える。生理的な反応と心理的な反応の間に矛盾が生じています。

レコードのお店に若い人たちが、大勢来店する今日ですが、レコードを購入する4-50%の人が、レコードプレーヤーを持っていません。レコードを自分の部屋で聴く環境を整えるには大きなスペースとコストが必要です。なのでスマホで音楽を聴き、大好きなアーチストのコンテンツを「レコードという所有物」として購入する。でもレコードプレーヤーは持たないというスタイルです。オーディオシステムの整ったCAFEやBARに自分のレコードを「置きレコード」している人もいます。

私たちは、アナログレコードを聴くためのスペースとコストを解決できれば、レコードにハマる若い人たちは必ず増えていくと思っていました。
中国メーカーが作るお手軽なレコードプレーヤー
2015年にレコードのブームが来ました。中国や台湾のトーンアームとターンテーブルをくっつけたプラスティックユニットを開発。このユニットをバネで浮かせる機構をつけ、台座にスピーカーを搭載した一体型のレコードプレーヤーを発売しました。大胆な発明でした。


このプラスティックユニットはAlibaba.comで一個11ドルで購入可能です。針はダイヤモンドではなくサファイア、針先はプラスティックのカンチレバーに接着されています。レコードプレーヤーに必須とされていた機能をほぼSKIPし、レコードを「音質」ではなく「スタイル」で演奏するという点にフォーカスし、とことんコスト低減にこだわった中国人エンジニアたちは、自分たちの生活にレコードを聴く環境がありません。故に、徹底した仕様の割り切りができました。
このプレーヤーは2015年夏に1万円を切る価格で発売され大ヒットしました。スマホで音楽を聴いていた若い人たちがレコードに興味を持ち始めることになりました。が、依然として展示会に出展するたびにアナログレコードを初めて体験するという大勢の若い人とお会いします。
数十万円もするDigital Audio Playerやイヤホンを購入し、微細な音質の差を聞き分けられる若い皆さんへ「興味を持てる」音質と「買ってもいいかな」と思える価格でアナログレコード再生機器提供したいというのが弊社の思いです。




STARBRANDS.NETはアナログレコードを再生するターンテーブルをプラットフォームとして、レコードを聴くための様々な装置を開発しています。レコード針、カートリッジ、フォノイコライザー付きのポータブルアンプ、ヘッドホンを”Fordable&Portable”に提供しています。すべての機材の開発製造を中国で、企画と技術指導、全量検品を日本で。仕事を共同分業で行っています。
Nakamichiブランド製品の日本市場開拓を行っています。
日本の楽器製造業様の海外市場展開支援をしています。
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